今日は2018年大晦日にチャレンジした「屋久島100kmウォーク タイムトライアル」について書きます🏃♀️
初めての参加で、予想以上に貴重な経験ができたので、記録と感想を。
👉目次
屋久島一周105kmを歩く時間を競うイベント。(あくまで大事なのは時間ではなく歩き切ること)
制限時間は12月31日0時から24時まで。
主催はライダーハウス『とまり木』で、チャレンジャーは宿に泊まっているお客さん。
とまり木は私が半年間お世話になっていた宿です。もう24年続いているイベントだそう。すごい!
もともと、100kmウォーク参加うんぬんは関係なく、年末年始は屋久島で過ごそうと秋ごろに決めていました。
と同時に、同じく年末年始を屋久島で過ごすこうちゃん(前年タイムトライアル参加者)が今年も挑戦すると聞いていたので、私はサポートすると最初は思っていました。
それから100kmウォークの話をよくするようになり、、気づくと自分も挑戦してみたくなってました!
理由は、好奇心。ただそれのみです。限界にチャレンジしてみたい!
こうちゃんが前年タイムトライアルに参加して「人生で一番頑張った」と言ってたので、そんなに大変なの?それってどんな感覚なんだろうと知りたくなりました。
はじめは「まりちゃんはきっと無理だからやめといたほうがいい」と止められていたものの、1時間6kmペースで12kmをサクッと歩けるところを示して、参加権利をもらえることに。参加を決めたのは約1ヶ月前。
東京で会う人に話すと「面白そう!きっといけるよ!どうだったか教えて」と、思いのほかみなさんノリノリ!
タイムトライアルまで1ヶ月しかない。歩く体力をつけるために、1ヶ月合計100km歩くぞー!と計画をたてたものの、計画通りにはいかず合計30km未満の練習で挑みました。
仕事が比較的早く終わる日は帰りに自宅まで5〜12km歩いたり、休日はいつもより2時間早く家を出て10km歩いて友人との待ち合わせに向かったり、隙間隙間で歩くようにしていました。
私は仕事上、朝から晩までぶっ通しでマッサージができるくらいの体力には自信があるものの、普段これといってジムに通ったり定期的に走ったりしていたわけではありません。
フルマラソンはもちろんハーフマラソンすら経験したことがないので自分の体力の限界を知らない状態で100kmウォークに挑むことになりました。
経験不足・練習不足になることは想定していたので、身体のサポートとなる準備品だけでもしっかり揃えようと考えて、100kmウォーク参加者のブログを調べまくって事前にいろいろと揃えました。以下、使用後の感想もふまえて書きます。
・ミズノの最新ランニングシューズ
友人から安く買取させてもらいました。
可愛いし軽くて履きやすくて気に入ってるんですが、長距離歩くとなると足の形が微妙に合わなかったのか練習の時も本番も毎回同じところ(かかとの内側、靴の内側面と擦れる部分)に水ぶくれが。。靴選びは一番大事!
・スポーツ用タイツ
ないバージョンで長距離歩いてないので違いが分からないけど、なんとなくあってよかったと思います。
・アームサポーター
冬だったしほとんど上着を着て歩いてたので、時期的になくてもよかったかもと思う。
・トレーニング用短パン
ネット購入でサイズがぴったりめを選んでしまったので、もう少し余裕がほしかった!
・ランニング用5本指ソックス
色々と口コミを調べた結果Tabioの靴下にしました。練習段階から擦れる傾向にあったかかとの内側と小指のところ以外、水ぶくれや豆は一切できなかったので優秀!
・豆対策のバンドエイド
普段使いなら良いのかもしれないけど…貼っていても豆はできました。
どうしても擦れてしまっていたため、長距離歩いていると厚みがどんどん薄くなりカバーしきれなくなっていたように思います。テーピングのほうがよかったかも。
・アミノバイタル
3本入りを2箱買って、1箱はこうちゃんにあげた。タイムトライアル序盤・中盤で飲んで、もう1本は飲まずに終わった。
どう効いていたのかは全然分からないけれど、タイムトライアル後の身体の回復は予想以上にめちゃ早かったです。(次の日にはわりと普通に歩けるし元気になっていた)
・岩塩タブレット
しょっぱい(当たり前だ)。
屋久島・永田の塩(めちゃ美味しくて回復できてよかった!)をあずさちゃんから貰って、そちらをタイムトライアル中はなめていたので、こちらは使用しなかった。塩、必須。
・ベビーワセリン
豆対策としてタイムトライアル前に、足の裏と指の間、全体に塗りました。これがどう良かったのかは正直わかりませんー!
追加で必要になったもの
・雨具
雨は降らないと過信して、新しく雨具は買わずに安いビニール雨具のみ用意してましたが、他の参加者のアドバイスでそれでは雨が降った時にまずいと。安い雨具だと、雨が降ったときに体も濡れて冷えて体温が奪われてしまう!
雨具は防寒具にもなるので、しっかりしたものを持っていったほうがよい!ということで、シンちゃんのゴアテックスの雨具を借りて行きました!シンちゃんありがとう!
結局、上はずっと着てました。(水色のやつ)
・手袋
冬でしかも夜発。寒かったので、手袋も必要でした。
こうちゃんに軍手を借りて出発、途中からはサポート役の西さんの手袋をお借りしました!2人ともありがとう!
食料や飲み物は自分で用意するスタイルだったので前日に買いに行ったのですが、今振り返ると(私の場合は!)シンプルに「水・塩・エネルギーゼリー・おにぎり」だけで良かったなと思ってます。
バナナ・お菓子・このほかに魚肉ソーセージも持っていたのですが一切手をつけませんでした。歩いてる最中、口に入れる気がしませんでした。塩がいちばん美味しい。
・エネルギーゼリー5個
サッと補給できるのでよかったんですが、時期的に寒くて身体が冷えるという難点が。
量的にはちょうどよかったかも。
・ポカリスエット
これは私には必要ありませんでした。
甘くて飲めば飲むほど喉が渇いて気持ち悪かったんです。。
水分補給には水かお茶がよかった。途中からポカリが重荷になってしまいました。登山の時には美味しく感じるのにね。不思議。
・ねーさんが握ってくれたおにぎり
安定の美味しさ!これは絶対に必要でした。おにぎりを食べるのが心の底から楽しみでした🍙
準備の段階ではお菓子を食べるのが楽しみになるかなと考えてましたが、楽しく食べる余裕は全くなくて、むしろ甘いものを食べて眠気とかがくるのとか、お菓子の成分を身体に入れて何か反応が起きるのが怖くて食べれませんでした。(私が神経質なだけかも)
実際歩いてみてどうだったかというところですが、結果から申し上げると16時50分ごろ、約60km地点でリタイアになりました。
リタイアは夕方でしたが、距離的には昼頃でかなりのペースダウンをして止まってました。
超悔しいですが、自分的にはなるほどここでダメだったかという納得の結果でもありました。
ここからはちょっと長いですが一気に書かせてください。
私は前日19時まで仕事があり、1時間横になるだけ(眠れず)の薄っすら仮眠しかとれないまま深夜0時に100kmウォークをスタートしました。
なので朝10時の時点でもう徹夜だったわけです。
そんな状態でチャレンジするのは事前に分かっていたのですが、やはり睡眠不足がいちばん身体にこたえました。
深夜4時ごろまでは足の痛みが徐々に出るものの快調。
早い段階で水ぶくれができてしまったので、処理をしました。
屋久島の道はアップダウンが激しいのですが、朝方までは下り坂は全部走るくらい足取りが軽かったと記憶しています。
朝6時を過ぎる頃に足の痛みと辛さを強く感じるようになりました。
足の裏はもちろん、股関節のあたりとかも痛くなってきます。(あとから調べたけど歩き過ぎで股関節が痛くなるのは運動不足で筋力が低下しているのが原因のよう)
100kmウォークはほぼ休憩なしで歩き続けるわけですが、トイレ地点などのたまにある休憩と、前にいる人に追いつくことだけを心から楽しみに歩いていました。
朝8時ごろまでずっと隣を歩いてくれたこうちゃん、サポートしてくれて、私が好きな音楽を流してくれたり励ましてくれて本当にありがとう。
たぶん彼がいなかったらもっと早い段階で心が折れていたかもしれません。
9時を過ぎる頃にはだいぶみんなバラバラになり、私は徐々にペースが落ちてきてしまいました。
下り坂で走る元気もなくなってきていました。
足の裏と股関節に続き、ふくらはぎも太ももも腰も痛い。下半身全体が痛い!!
もはや足の裏の痛みは無視。
ふくらはぎが裂けそうなのと、股関節から腰の痛みが辛かったです。
痛み止めは飲んじゃいけないと思って持ってなかったので飲めませんでした。(あとから知ったけど普通に飲んでた人もいた)
ちょうどそのころ、チャレンジャーから「魔の西部林道」と呼ばれる電波の通じない20kmの自然区域に突入。
野生の鹿や猿しかいない林道をひたすら歩きます。
(ここらへんから写真がない)
私はこの道が圏外だということを完全に忘れていて、しかもイヤホンも持ってくるのを忘れてしまい(これが大事だった!)誰とも連絡がとれず、音楽もきけないなか、完全にひとりになり西部林道を歩いていました。
猿の大群がいて怖いし、人は全然いないし、現在地も残りの距離もわからない(これがとてもツライ)し、めちゃめちゃ不安でした。
足が痛くておそらく時速3kmくらいまでペースは落ちてるし、眠気がピークにきて幻覚(いないはずの人や猿が見える)や幻聴(通ってないのに車の音が聞こえる)が出てきました。
こんなの初めて。
精神不安定にもなり、途中から声をあげて泣きじゃくりながら歩きました。
そんなこんなで数時間かけてやっと10kmくらい歩いた頃、もう限界だ、ゴールは無理だと悟って道の端に寄り、少し眠りにつきました。
そして起きて少し元気になりまた歩く。
また諦めて少し寝る。
起きて元気になって、まだ諦めないぞと思って奇跡を願ってまた歩く。
たぶんトータル1時間くらい西部林道で寝てました。
タイムトライアルの途中で寝てる時点でもうふつうはゴール無理ですよね。
でもここからペースを上げれば今日中にゴールできるんじゃないかと変に前向きになって、また歩き始めました。
絶望と希望の繰り返しでした。
西部林道で2度目に寝ている時にサポート役のあずさちゃんが車で通ってくれて、励ましてくれて、思わず泣いてしまいました。(もう散々ひとりで泣いたあとでした)
あずさちゃんも前年100kmウォーク完歩した経験があるので、辛さを理解してくれて、応援してくれて、嬉しかったです。
こういうとき、人に励ましてもらうことがどんなに心の元気に繋がる思い知りました。
せめて、電波の繋がるところまで歩こう。。。という気持ちで歩き始めたのですが、なかなか思うようにはいかず、結局、西部林道を抜けるすこし手前でピックアップ車がお迎えに来てくださり、リタイアとなりました。
「まりちゃん、よく頑張ったよ!今からだともうゴールは間に合わないから…車で帰ろうね」
そう笑顔で言われた時、
「あぁ、もっと頑張りたかったのにここでリタイアになっちゃうんだ」
という悔しくて残念な気持ちと
「もう歩かなくていいんだ…笑顔で迎えに来てもらえて嬉しい」
という気持ちと入り混じって変な感じでした。
西部林道は4時間で抜ける予定だったのに、結果8時間近くもいました。
あれだけ自分が思うように動けなくて心が折れたのは久しぶりだったし、その経験をしたからこそ、完歩したみんなは本当にすごい!と心底、尊敬の意を抱くようになりました。
ろくに睡眠もとれないなかサポートにまわってくださった方々にはとても感謝しています。
一緒に歩いてくれた人たちにも感謝。
すごく心強かったです。
本当に、とっても貴重な経験をさせてもらいました。一人じゃ絶対にできなかったことです。
悔しいし反省点が多いからリベンジしたい気持ちはあるけど、それでももう2度とやりたくない気持ちもとても強いです。
「休まずに歩き続ける」という行為は私には向いてないと心底実感しました。
私は休憩が必要な人間です。ぶっ通しで活動できるのは半日まで(朝から晩までは可能)ということも体感しました。
もっとトレーニングすればいけるかもしれませんが、精神的にも肉体的にも現状の限界を知れたのはとてもよかったです。
それから、こうして無謀ながらも挑戦すると応援してくれる人がたくさんいることに気づき、嬉しい気持ちでいっぱいでした。
とっても、とっても感謝しています。
100kmウォーク前日の予定は空けておくこと。
事前トレーニングをしっかりすること。
足に合った靴を選び抜くこと。
しっかり睡眠をとってから挑むこと。
荷物は厳選し、極力減らすこと。
音楽の準備を忘れないこと。
と、自分にアドバイス!
あ。それからもうひとつだけ…
普段しているブラジャー(補正下着)だと、長時間歩いたらキツく感じるんじゃないかと思って、何を思ったのかナイトブラをつけてタイムトライアルに挑戦してしまったんですね。(スポーツブラも買うべきだった)
そしたら緩いから、下り坂で走るときとか胸が揺れて辛くて、手で胸をおさえて走ってたんです。。
これ無駄なエネルギー消費だったなーと思って反省してます。。
みんなにバレないように胸をおさえて走るの大変でした。(これ笑い話ね)
女性は、下着選びも大事。ということをお忘れなく。(普段、長時間の運動をしてなかったので盲点でした)
100kmウォークに挑戦した人たち1人ひとりが、違った感想を持っていると思います!
私の率直な感想は以上です!
2019年は体力作りに励みますよ!!!
ここまでお読みいただきありがとうございました。