【東京/八丁堀駅から徒歩6分】背中美人を作るエステサロン美寿Bijou.のブログ

毎月10日間限定の個人エステサロン。オーナーセラピスト・美姿勢ダイエットコーチの在間麻里のブログです。

「向いてる・向いてない」ではなく「やってみたいかどうか」


最近、「やってみたい」「でも自分には向いてないかもしれない」と感じる出来事があったので、この記事は過去の実体験をもとに、自分に向けて書きました。


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中学2年生のときに初めて「マッサージ師っていいな」と思ったのを覚えている。


その頃、私はタイに住んでいて、家の近くには数多くのマッサージ店が並んでいた。


親戚がタイに遊びに来た時に、中学生の私も一緒に高級マッサージ店に連れて行ってもらったことがあった。柔らかなピンクが基調の、綺麗なお店だった。


そこでフットマッサージをしているマッサージ師のお姉さんがとても優雅に見えて、その雰囲気に「いいな」と思った。それが、この業界への第一印象だった。


当時の私は「いいな」と思った反面、すぐに「でも自分には向いてないな」と思った。当時の私は力が弱かったから。男性のお客さんを満足させられるようなマッサージは「きっと自分にはできないだろう」と瞬時に悟って、「マッサージ師、いいな」という感情はそのまま過ぎ去っていった。


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その後、心理学や脳科学に興味を持ち、心理カウンセラーになりたい時期もあった。見た目のコンプレックスの強さから、美容を学ぶことにのめり込んだ時期もあった。


そんなこんなを経て結果的に、16歳・高校生になった私は「エステティシャンになりたい」と思うようになり、そしてそれは現実になった。


エステティシャンになりたい」と公言した私は、何人もの人に「向いていない」と言われた。(というか、心配されたと言った方が正しい。)特に親、学校の先生など。とある美容専門学校の先生には「大手のエステサロンや専門学校は性格的に向いていない」とさらに限定して言われたのを覚えている。


当時の私が内気で、平和主義で、人と比べられることに慣れていなくて、マイペースな人間だったから。


イメージの話になるけれど、キラキラしていて人間力が高く、強気に生きている女性たちがたくさんいる世界で、生き残っていけないと判断されたのだろう。


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エステティシャンになりたいと初めて思った日から、専門学校の受験まで2年弱の時間があったので、その間にいろんな調べ物をし、何度も学校見学に通い、たくさん考えた。


知れば知るほど「向いてない」ことは分かっていたけど、結局それでも私は自分の「やってみたい」を優先して、エステの専門学校に入学した。それも「大手」の。


そこから流れるように学校に通い、会社に入社し、晴れて夢のエステティシャンになったわけだけれど、「向いていない」と思う瞬間は本当にたくさんあった。


アトピー体質の私はストレスに敏感で、肌荒れがどんどんひどくなっていった。
美容を売りにしているエステティシャンなのに、見た目がボロボロ。学生の時も、入社後も、かなり苦戦した。皮膚病レベルにまで発展し、施術に入れず、雑務をこなすためだけに出勤していた時期もあった。


性格うんぬん以前に、体質的にも向いていないなと、かなり序盤で心が折れそうになった。


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技術を覚えるのは早かったのだけど、現場はやさしいものではなかった。最初の2年ほどは特に、お客様から多くのクレームをいただいた。


単純に技量が足りないこともあったし、接客対応が問題だったこともあった。お客様からも、先輩からも、多くのお叱りを受けた。


覚悟していたはずだったけど、思っていた以上に現実は厳しかった。


でも、なんていうのかな、、どれだけ辛いことが重なってもこの仕事をあきらめずに続けて来れたのは、自分がやってみたいと思ったことを実際にやってみて、予想以上の「楽しさ」に出会えたからだと思う。


自分が関わることによって目の前の人が心から喜んでくれる姿というのは、それまで溜め込んだ疲れをすべて吹っ飛ばすほどの威力があった。


そして「エステティシャン」でいることによって、できなかったことが少しずつできるようになり、そのたびに自分の新たな可能性が引き出されているように感じた。それがとても楽しかった。


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私は現在27歳で、「エステティシャンになりたい」と言い始めた16歳からは丸11年経っている。


「将来は独立したい」と言って鼻で笑われたこともあったけれど、実際に独立して、3年が経った。


今ではありがたいことに、「天職ですね」「まりさんのような人がセラピストに向いているんですね」「まりさんのようなエステティシャンになりたいです」なんてことまで言ってもらえるようになった。


中学生や高校生の時の私を見て、今の私を想像できた人は1人もいないんじゃないかと思う。私ですら、想像できてなかった。


もしあの頃「向いてない」と周りから言われ、自分でも「向いてない」とは思ってたし、それで「そうだよね、じゃあやめよう」と流していたら、こんなに楽しい未来はやってこなかったかもしれない。


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もちろん、客観的に見て向いてなかったのだから、そこを覆すためには大変な努力が必要だった。だけど、必死になって向き合ってきた分、私はエステを通して大きな達成感と幸せを味わうことができた。そしてそれは11年経った今もなお継続している。


そんな自分の原点を振り返ると、実はスタート段階の「向いてる・向いてない」なんてあまり関係ないんじゃないかと感じた。


言葉のとおり「やってみなきゃわからない」。


自分が「やってみたい」という気持ちを大切にして前に進んだほうが良いように思う。


数年後、どんなふうに化けるかなんて、ほとんどの人にはきっと分からないから。


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やってみて、「ほんとうに向いてなかったな」で終わり、熱意が続かないことも多いにありうると思う。


けど、やってみなきゃわからない。


思うような成果が得られずに道が途絶えたとしても、そこからしか得られなかったものもあるかもしれない。


「向いてる・向いてない」ではなく「やってみたいかどうか」に目を向け、その気持ちを大切にしたい。




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